少年サッカーに関わる私

少年サッカーに関わる立場での意見などを書いていきます。

ディフェンダーはもっと評価されるべき

少年サッカーに限らずですが、日本のサッカーではDFというポジションに対する評価が低いと思います。

ヨーロッパの試合を見ていると、ゴール前の大ピンチを防いだディフェンダーがガッツポーズをして味方の選手が駆け寄ってきてハイタッチする場面がよくあります。観客は、そのプレーに対して拍手を贈りゴールを決めたときと同じくらい盛り上がります。

 

日本では、最近は変わってきたとは思いますが、まだまだディフェンダーの良いプレーに対する評価が低いと思います。

少年サッカーでは、どうしてもゴールを決めた子などオフェンスの選手に目がいきがちです。

もし、ディフェンダーでいいプレーをしている子がいたらぜひ称賛してあげてください。

足が遅くてもプロになれるというのはウソ

時々、足が遅くてもプロになっている選手もいるという話を聞きますが、これは嘘です。勘違いしている人もいますが、これはあくまでサッカー選手の中では遅い方という意味です。

本田圭祐や中村俊輔の足が遅いと言う人がいますが、一般人に比べた遥かに速いです。岡崎慎司がプロになってから、トレーナーを付けて足を速くしたという話は有名だと思いますが、そもそも遅くはなかったと思います。

 

言いたいのは、一定の足の速さがないとプロにはなれないということです。ただ、それは努力で必ず身に付くレベルの速さだと思っています。ウサイン・ボルト並みに速いのは努力だけでなく才能の部分が大きいと思いますが、適切なトレーニングを行えば必ず速くなります。

もし、お子さんの足を速くしてあげたいと思っているのであれば、始める時期は早ければ早いほどいいです。出来れば低学年のうちから始めた方が改善は速いです。

逆に、高学年になってから直そうと思っても間違った走り方が体に染みついてしまっていて改善するのに時間が掛かるケースが多いです。それに加えて高学年になると、自分の足の遅さを認めたくない、サッカーのスキルでカバーするなど、本人が改善する気持ちにならない場合もあります。

今は、YouTubeなどで足を速くするためトレーニング方法の動画が多くあがっていますので、まずは親御さんが研究して正しいフォームが何か、自分の子どものフォームのどこが悪いのかをしっかり把握しましょう。

実際にお子さんの走る姿を動画で撮って、一緒にチェックしながら行うと効果も実感しながらトレーニングを進めることが出来ると思います。

レーニングすれば、必ず足は速くなります。

優しいパスと弱いパスは違う

優しいパスは必要ですが、弱いパスは駄目です。味方の走るスピードを落とさないように出したりするのが優しいパスです。

弱いパスというのは、単純に味方がトラップしやすいパスです。学年が上がってくると相手も上手くなってきてトラップミスが大きいと即、ボールロストになります。だからといって、弱いパスでは相手の寄せも速くなってきているので、パスが通りません。

少年サッカーのコーチで強いパスを出して、味方がトラップミスしたときにパスを出した方を怒る人がいますが、あれは大きな間違いです。トラップ技術の低い受け手側の問題です。

チームとして普段の練習から強いパスを出すようにすれば、自然とトラップも上手くなります。

一般的にトラップをみたら、その選手の実力が大体分かります。それくらいトラップはサッカーの中でも重要なスキルです。

ヨーロッパのサッカーを見てください。シュートみたいなパスを平気でトラップしています。

フットサル習わせたらサッカーが上手くなると思っていませんか?

最近、フットサル場などが主催するスクールなどが増えています。フットサルを専門にやっている子は殆どいないと思います。大多数の子がサッカーをやっていて、サッカー上達のためにフットサルをやっているのが実情だと思います。

ここで重要なのが、サッカーとフットサルは似て非なるスポーツだということです。必要とされるスキルが全く異なります。サッカー上達のためのフットサルスクールであれば、その辺りもきちんと考えて指導してくれると思います。

但し、本当のフットサルスクールの場合は非常に危険です。フットサルはご存知の通りコートが狭く選手も密集しています。確かに足元のテクニックは上手くなると思いますが、それ以上に視野が狭くなる危険性があります。

 

例えば、サッカーであれば足裏で止めるようなトラップは、基本的にはしません。なぜならサッカーのピッチ上にはスペースがあるからです。スペースにボールを動かしながらトラップした方がその後のプレーを優位に進めることが出来ます。

また、使用するボールも大きさこそ同じですが実際は全く違うものです。フットサルのボールは重く殆ど弾みません。弾まないのでフットサルボールは非常にトラップし易いです。しかも人口芝の上でやるので、ボールが足に付きやすくコントロールし易いためサッカーが上手くなったように感じてしまいます。

フットサルの感覚でサッカーをすると、プレーが小さくなります。サッカーの試合で所謂ボールをこねる子がいますが、広いピッチでそんなプレーをしても意味がありません。それだけ視野が狭いということを自ら証明しているようなものです。

また、サッカーでは足元にゴロのパスばかりがくるはずもありません。殆どがバウンドしているボールです。そこでのトラップをフットサルの感覚でやるのは難しいです。

誤解のないように書いておきますが、私はフットサルを否定している訳ではありません。サッカーをしっかり分かった上で、フットサルのテクニックを身に付けることはサッカーの上達に繋がると思っています。

何度も言いますが、サッカーとフットサルは違うスポーツです。

間違った練習をやればやるほど下手になる

日本の昔からのスポーツ文化で、とにかく練習量という言葉をよく聞きます。少年サッカーの現場でもよく聞く言葉です。

私はこの考え方に大反対です。上手くなるかどうかは練習の質、内容です。意味のない練習を長時間行っても上手くはなりません。

 

もっと怖いのが、間違った練習を行うことです。例えば、明らかに間違ったドリブルの仕方を練習でずっと続けていると後で直すときに苦労します。一度ついてしまった悪い癖は中々直りません。結果的に練習しない方がまだ良かったというケースも多々あります。

なので、小学生年代の指導者というのは本当に重要です。その指導者が現役だった頃は正しいとされていたことが、今では間違いということも往々にしてあります。

コーチ陣に恵まれたチームに入っている子どもはごぐ一部だと思います。多くのチームでは所謂お父さんコーチなどが教えている現状だと思います。当然そういう方々の頑張りで日本の少年サッカーは成り立っていますので尊敬しています。ただ、本当にすべて正しいことを言っているのかというとそんなことはないというのが現状です。

最近はYouTubeなどで多くの動画が流れています。正解は探せば見つかるという非常に恵まれた状況にあると思います。

正解があるのに探さないのは非常に勿体ない話だと思います。